島田市の本通商店街に店を構える和菓子店の稲葉屋です。
今回ご紹介するのは、稲葉屋を代表するお菓子「栗まんじゅう」。
栗好きな人からはもちろん、見た目のかわいさからも人気のあるお菓子です。
栗まんじゅうの上に乗っているのは栗の甘露煮。
中身は白あんに卵の黄身を混ぜた黄身あんが詰まっています。
黄身あんはコクがあり、まろやかで優しい甘さ。ほろほろとした食感が特長です。
手のひらほどのサイズですが、一つ食べてもくどくならない味に仕上げています。
オリジナルの和菓子を!木型から特注した思い入れのある商品

今の店主が修業先から戻った際に、何か稲葉屋オリジナルの商品は作れないだろうか、とこの栗まんじゅうを考案しました。もちろん店主は栗が大好き。
これが50年前からずっと使い続けている栗の形の木型です。
長い年月が経ったとは思えないほど状態が良いのは、それだけ大切にしている証拠。
毎回丁寧に手で優しく洗い乾燥させています。
栗まんじゅうはこんな風に作っています
生地に黄身あんを包みます。慣れた手つきできれいに包んでいくのは、まさに職人技。
丸めた生地を木型へはめて型を取ります。
生地を取り出すときに、木型の角を台にトントンと叩いて外すので
50年も経つと角が丸くなっていきます。
今では後継者の息子も一緒に作っていますが、利き手が違うため、左右の角が丸い状態に。こうして歴史が刻まれていきます。

型から外した栗まんじゅうに卵の黄身を塗り、真ん中に甘露煮の栗を乗せます。
そして180℃のオーブンで約20~30分ほど焼き上げます。

焼きむらが出ないように、途中で位置を替えていきます。そのタイミングは長年の勘。

ようやく焼き上がり。
その後、冷ますために簾の木箱に移します。

見てください、できたての栗まんじゅうがずらっと並ぶ景色を!
一つ一つ丁寧に作っていますので、完成するとなんだか愛おしく見えます。
しっかり冷めたら個包装して店頭に並べます。
黄身あんや生地を作るところから仕上げの包装まで、すべて二人だけで手がけています。
こうして手間暇かけてできた栗まんじゅう。
小さいお子さんからご年配の方まで、幅広い人気があります。
作り続けて50年。稲葉屋の栗まんじゅうで、ほっとしたひとときをお楽しみください。
稲葉屋
住所:島田市本通2丁目3-3
TEL:0547-36-1788
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